徒然なるさざれ石

シャボン玉おじさんを目指す大学生奮闘記

パー!パー!パー!

僕がSwitchに興じているころ、

母はDSを嗜んでいた。

 

何をやっているのかと見てみれば、

もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング

という、昔に流行語大賞にもノミネートされた脳トレのゲームだった。

もっぱら母は、細菌撲滅というぷよぷよみたいなミニゲームをずっとやっていた。

 

脳年齢は怖くてもう測りたくないらしい。

母の脳年齢スコアは何度も挑んで昔に取った20歳のままだ。

永遠のハタチというやつか、どこのアイドルだ。まったく。

 

 

僕は後出しジャンケンのトレーニングが好きで昔良くやっていた。

画面に表示された手に対して、「負けてください。」「勝ってください。」などと指示が出る。それに対して僕らは「グー」「チョキ」と行った具合に喋って音声入力を行うのである。

 

 

このゲームをやったことがある人は、わかるかも知れないが、この音声の認識があまり良くない。

言い間違えて「チョ……グーー!」みたいになるとまず認識されない。正しく言っても発音のアクセントや音量によっては認識されなかったり別の手と見なされるという鬼畜仕様だった。

 

 

 

久しぶりにやりたくなったのでやった。

 

 

 

「パー」

 

 

 

反応しない。まぁ、良くあることだ。

 

 

 

 

「ぱぁー…ぱー…パァ〜」

 

 

 

色々試してみた。

それでも反応しない。

 

 

 

 

「パー!パー!パー!

 

 

 

 

 

全然ダメだ。

側から見たら、僕の頭がパーと思われるだろう。

家でよかった。

 

 

脳年齢は40歳だった。

本当のパーにならないようちゃんとトレーニングしないといけない。