一押しのマネキン
今日は長島のアウトレットに行った。
純粋にコートが欲しかったのだが、それだけでは手持ち無沙汰だったので、マネキンを観察して歩いた。
最近のマネキンは進化していて、見て驚いたのは髪の毛の模様あるマネキンが何体かいることだった。
僕の髪でさえあと数年したら危ないというのに、なぜマネキンが髪の毛を持っているのか。
不届き千万。断じて許せない。
そんな中、
僕のお気に入りはこのマネキンである。
他のマネキンは目の輪郭まで細かく作られてしまっていて、表情が固い。
しかし、この子はどうだろう。
目がぼんやり窪んでいるだけのおかげで、見るときの光と影の具合により表情が変わる。なんとも可愛げがある。
周りをぐるぐるみて回るだけで七変化して、かなり楽しい。
マネキンってこんなに素敵だったのか。
惜しむらくは、店員さんが
「そちらのコートはうんたらかんたら」
と余分な情報を送り込んでくることだ。
残念だな!
僕はこの子の服を見ているのではない。この子と会話をしているのだ。
コートなどどうでもいい!
一通り楽しんだあと、なんだかこの子の来ているコートが気になり、値段をみたらそこそこ手頃だ。
色だけ気に入らなかったので緑色を探したが見つからず、不本意だが、やや形の違うコートとなってしまった。
ごめんよ。
次はオソロで買うからな。